外科研修プログラム
当院の外科研修プログラムの目的と概要です。
Resident program (senior)
目的と概要
外科専門医の資格を習得することを目的とし、日本外科学会が定める『外科専門医修練カリキュラム』に沿った研修を行い、レベルの高い均質な、包括的で全人的な外科診療を実践できる技術と知識を養成すると同時に、がん診療として放射線療法、化学療法、がん手術療法、緩和ケア等に精通する。
以下の5項目を到達目標として段階的に進む研修を実施する。
- 外科専門医として、適切な外科の臨床的判断能力と問題解決力を習得する。
- 手術を適切に実施できる能力を習得する。
- 医の倫理に配慮し、外科診療を行う上での適切な態度と習慣を身につける。
- 外科学の進歩に合わせた生涯学習を行うための方略の基本を習得する。
- 日本がん治療認定医機構認定医の習得を目標とし、放射線科、緩和ケアない科をローテートすることで、放射線療法および緩和ケアの知識と技術を修得する。
研修開始に際し『外科専門医修練開始登録』を行う。
後期研修期間は原則2年とし、卒後初期臨床研修を含み4年が経過した時点で、外科専門医取得のために必要な以下の手術経験を完了する。(募集人数:若干名)
- 消化管および腹部内臓(80例)
- 乳腺(15例)
- 呼吸器(15例)
- 心臓・大血管(10例)
- 末梢血管(頭蓋内血管を除く)(15例)
- 頭頚部・体表・内分泌外科(15例)
(皮膚、軟部組織、顔面、唾液腺、甲状腺、上皮小体、性腺、副腎など) - 小児外科(15例)
- 各臓器の外傷(多発外傷を含む)(10例)
- 鏡視下手術(腹腔鏡・胸腔鏡を含む;①~⑧の各分野の経験を合計する)(20例)
(注)(1)術者または助手として350例以上を経験すること。
(2)術者として120例以上を経験すること。
*4,5に関しては秋田大学心臓血管外科において3ヶ月間研修する。
後期研修期間の2年間で下記の手術を術者として経験し習得する。
1年目 | 皮膚および軟部組織の良性腫瘍、甲状腺良性腫瘍、乳腺良性腫瘍、開胸と閉胸、小児鼠径ヘルニアおよび類縁疾患、成人鼠径ヘルニアおよび類縁疾患、開腹と閉腹、 肛門周囲膿瘍切開排膿、内痔核、経肛門的直腸良性腫瘍切除、急性虫垂炎、開腹胆摘(併施)、胃瘻・空腸瘻造設、胃空腸吻合、小腸部分切除、結腸癌(回盲部切除、S状結腸切除)、 上部消化管穿孔、がんに対する放射線療法と化学療法など |
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2年目 | 甲状腺悪性腫瘍、乳腺悪性腫瘍、気胸手術、肺部分切除、腹壁瘢痕ヘルニア手術、単純痔瘻手術、経肛門的直腸悪性腫瘍切除、腹腔鏡下胆嚢摘出術、総胆管結石症手術、 早期胃癌に対する幽門側胃切除、横行結腸癌、上部直腸癌、がんに対する緩和ケアの実際など |
後期研修の2年間のうちに最低4件の学術発表(口演またはポスター)と1編の学術論文の発表を目標にする。
以上の後期研修を終了し『外科専門医』を修得することにより、その上の『外科分科領域(サブスペシャルティ)専門医』(呼吸器外科専門医、小児外科専門医、消化器外科専門医など)を目指すことが可能になる。後期研修の2年間を終了した時点で本人の意思を尊重し、その後の進路に関しては随時相談に乗り最大限の協力をする。
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