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臨床工学科

当院の臨床工学科の紹介です。

Medical engineer

臨床工学科には現在、12名(男性8名、女性4名)の臨床工学技士が在籍しています。私たち臨床工学技士は、医師の指示の下に、生命維持管理装置や人工透析装置などの医療機器の操作や、医療機器の保守点検などを担当しています。病院内のいろいろな部署(心臓カテーテル検査室、手術室、腎臓病センター、内視鏡センター)で、医師や看護師などとチームを組んで働いています。病院内では、ME(Medical Engineer)やCE(Clinical Engineer)と呼ばれることもあります。当科では、これからも患者の皆様に安全な医療機器と技術の提供に努めて参ります。

業務内容は、おおよそ以下の4分野となります。それぞれの技士が担当業務に分かれて日々の業務を行っています。また、各業務の専門性を高めるため学会認定資格を取得しています。
(透析技術認定士4名、呼吸療法認定士4名、心血管インターベンション技師3名、MDIC1名)

循環器業務

主に心臓カテーテル業務・ペースメーカ業務に携わっています。心カテ業務では、カテーテル検査(CAG)・冠動脈形成術(PCI)・末梢血管形成術(EVT)・電気生理学的検査(EPS)・下大静脈フィルター留置術(IVC)におけるポリグラフやIABP、IVUS、FFRといった機器の操作を行っています。ペースメーカ業務では、植込み時におけるプログラマーを用いたペースメーカの設定や各種測定をはじめ、ペースメーカークリニックや遠隔モニタリングによるデバイス管理を行っています。また、ペースメーカ植込み患者様のMRI撮影にも対応しております。(MRI対応ペースメーカのみ)

手術室業務

手術室では、外科手術にて使用される内視鏡装置のセッティング、整形外科手術での術中モニタリングや自己血回収装置の操作などを行っています。また、手術が円滑・安全に行われるように、手術にて使用される医療機器、麻酔器や生体情報モニター、電気メスなどの点検・保守管理を行うとともに、機器の不具合やトラブル時には迅速な対応をしています。他にも、肝治療で行われるラジオ波焼灼療法での機器の操作なども行っています。

血液浄化業務

腎臓病センターには、現在50床の透析ベットがあり、オンライン透析も含め日中の維持透析や月水金の夜間透析など140名程度の透析患者がいます。治療前の準備として透析回路のプライミング、透析液の電解質測定を行い、透析開始時には穿刺及び機器操作、終了時には返血業務を行っています。透析室での透析が困難な患者にはICUや各病棟に出向いた出張透析も行い、個人用透析装置は3台保有しています。その他、持続血液濾過透析や腹水濾過濃縮、血漿交換、免疫吸着など様々な特殊血液浄化療法にも対応しています。また、腎臓病センターの各透析装置に対してメーカーの講習会を受講し、技士によるメンテナンス・オーバーホールを行い、透析機器の安全管理にも努めています。透析液清浄化については、日本透析医学会の透析液水質基準に則り、ET・生菌数を測定し適切な水質管理を行っています。

医療機器管理業務

院内で使用される人工呼吸器・輸液ポンプ・シリンジポンプ・除細動器・保育器などのME機器を機器管理システムで中央管理をしています。機器の性能を維持し、安全に使用できるように保守点検業務を行い、故障・トラブル時の対応にも努めています。また看護師・研修医を対象としたME機器の講習会なども実施しています。その他に、院内のRST(呼吸サポートチーム)に加わり、医師・看護師・理学療法士とともに人工呼吸管理や呼吸ケアに関する支援を行うために院内ラウンドを定期的に行っています。